Copyrighted:ゆでたまご、拉麺男を語る。

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『[[キン肉マン]]』と並ぶゆでたまご史上不朽の名作『[[闘将!!拉麺男]]』。このコーナーでは、今まであまり語られることのなかった執筆の裏舞台を、作者自らが明らかにする!
 
『[[キン肉マン]]』と並ぶゆでたまご史上不朽の名作『[[闘将!!拉麺男]]』。このコーナーでは、今まであまり語られることのなかった執筆の裏舞台を、作者自らが明らかにする!
  

2008年9月9日 (火) 16:20時点における最新版

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オリジナル: TEAM MUSCLE編「ゆでたまご、拉麺男を語る。」『キン肉マン超人大全集』集英社インターナショナル、2004年7月31日、ISBN 978-4-7976-1003-1、265-266頁。

[P 265]

キン肉マン』と並ぶゆでたまご史上不朽の名作『闘将!!拉麺男』。このコーナーでは、今まであまり語られることのなかった執筆の裏舞台を、作者自らが明らかにする!

中国拳法の漫画を描きたい!

――『闘将!!拉麺男』は、もともとどういったいきさつで始まったのですか?

嶋田隆司(以下「嶋田」)『キン肉マン』を連載していた当時の週刊少年ジャンプには、愛読者賞というのがあったんです。連載作家が読切作品を描いて、読者がそれに人気投票するというものだったんですけど、そこでラーメンマンを独立したお話として描こうと思ったのが最初です。

それと、当時は本格的な中国拳法の漫画がなかったんです。僕たちはブルース・リーの『燃えよドラゴン』なんて大好きでしたし、他にないなら自分たちで描こうと。ラーメンマンのキャラに少林寺拳法をミックスさせた感じで描いてみたんです。その後、いろいろと中国拳法を扱った漫画が出てきましたけど、『闘将!!拉麺男』が最初でしたね。

中井義則(以下「中井」)ラーメンマンは、もうキャラクターが育ってましたからね。僕としては、『ハッスル!!テリーマン』というのも描きたかったんですけど(笑)。

画像: 『デスゲーム』表紙。

ブルース・リーへのオマージュとして発表された読切『デスゲーム』。『拉麺男』以前に描かれた貴重なカンフー活劇だ。

嶋田 『キン肉マン』のテリーとは別人でね。とにかく、『キン肉マン』の中でもラーメンマンはメチャクチャ人気がありましたから。結局、愛読者賞で描いた45Pの『闘将!!拉麺男』が人気投票の1位を獲得しまして。フレッシュジャンプの創刊と同時に『闘将!!拉麺男』の連載が始まったんですが、『キン肉マン』ではちょうど悪魔超人編をやってたころですね。

『闘将!!拉麺男』は『キン肉マン』とは全く違うものだったので、描いてて面白かったですよ。キン肉マンはおちゃらけてましたけど、ラーメンマンは人格者でしたから。反対に、ミートくんはマジメだけど、シューマイはお調子者だったりして。描いてて混乱しない

[P 266]

画像: モンゴルマン「のぞむところだ!!」

ラーメンマンをも上回る人気を博したモンゴルマン。「7人の悪魔超人編」から「夢の超人タッグ編」で活躍。

ように、『キン肉マン』ではラーメンマンをあまり出さないようにしたんですよ。だからその頃は、モンゴルマンというキャラに変身していたんです。

こもりっきりで執筆!

画像: シューマイ。

ミートとは似て非なるキャラクターであるシューマイ。やんちゃだが、どこか憎めない印象だ。

――それにしても、2本同時連載ですから、かなり大変だったのでは?

中井 執筆中は、家には全然帰れませんでした。仕事場や、集英社の執筆室にこもりっきりで。当時は「伝説の執筆室」なんて呼ばれていて、コンタロウさんや江口寿史さんなんかも常連でした。4~5年は連載してましたけど、3年くらいはこもっていた気がしますね。

嶋田 『キン肉マン』が終わってからも続いてましたからね。初めの方はずっと一話完結の読切形式だったんですけど、途中からしんどくなって、だんだん続きものになっていきましたね。

話の中で格言みたいなのが出てくるのは、僕たちが大好きだったテレビの『必殺!』シリーズの影響もあるんですよ。他にも闘龍極意書とか、とにかく『キン肉マン』とは違う世界観がありましたね。

中井 『闘将!!拉麺男』には気分転換の要素もあったんですが、とにかく切羽詰まっていた感じでしたね。スタッフも1週間は家に帰れず、ほとんど合宿生活だったんですが…「休みなんていらない」っていうノリで、不平不満は出ませんでしたね。大変だったことも、ある意味楽しんでましたから。

嶋田 僕なんか、自分の仕事はもう終わっているのに、中井君の家に泊まってたりして。下の家から苦情が来たりしてました(笑)。それにしても、そんなにメチャクチャ忙しかったのに、よく二人そろって海外取材まで行ってましたね…。今ではとても無理ですね。

画像: 倒れた蛮暴狼を見守る拉麺男。

作者二人がそろって名場面にあげるザーサイとの再会と別れ。切ない余韻も『拉麺男』の醍醐味だ。

[P 267]

――そんな中、『闘将!!拉麺男』もテレビアニメ化されました。

嶋田 それは本当に嬉しかったです。アニメになったから、漫画のほうも連続したストーリーにするよう、意識しましたね。アニメに関しては後になってから話を聞くこともけっこう多いんですよ。いま30歳前後の人が、「当時、見てましたよ」とか。

拉麺男に実写映画化の話が…?

画像: 毒手を作り上げる蛾蛇虫。

最初の強敵だった蛾蛇虫の毒手トレーニング。最期は、自らの毒手が仇となり敗れた(後に復活)。

――『闘将!!拉麺男』の中で、印象的なキャラクターやエピソードはありますか?

嶋田 一番好きだったのは、ラーメンマンの少年時代が出てくる「筋肉拳蛮暴狼の弱点の巻」。ラーメンマンとザーサイのエピソードは、うまく描けたと思ってます。あと、蛾蛇虫が初登場した「毒手!!の巻」。僕が『片腕ドラゴン』っていう映画が好きだったので、この毒手のエピソードも思い入れがありました。絵で印象的だったのは…黒龍の後ろ姿ですかね(笑)。

画像: 黒龍の背中に龍の入れ墨。

嶋田先生イチおしの黒龍の入浴シーン。人間くさいキャラの多い『拉麺男』では、初期の異色キャラだ。

画像: しつこく現れる玉王。

やられてもやられても懲りない玉王の魅力をもっと知りたい方は、P318の小話をどうぞ。

中井 玉王は印象的でしたね。やられてもやられても懲りない、というのが。ちょうど『スーパーマン』に出てくるジーン・ハックマンのようなイメージでしたね。

嶋田 そうそう、香港にも取材に行ったんですよ。ジャッキー・チェンとも会って。『闘将!!拉麺男』を香港で映画化するっていう話もあったんですよ。「ラーメンマンにそっくりな役者がいる。3000万円でできる」って言われて(笑)。

――今、『闘将!!拉麺男』という作品を振り返ってみて、いかがですか?

中井 これからも機会があれば、ぜひ描きたいですね。

嶋田 フレッシュジャンプの休刊に伴って未完で終わってしまったので、まずは続きを描きたいですね。それと、ラーメンマンの少年時代はもっと描いてみたい。連載を前提に、若い頃の修業時代のエピソードを、もっともっと描いてみたいですね。

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