Copyrighted:運命の選択肢 第1回超人オリンピック編
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オリジナル: ゆでたまご「これがゆで流チョイス!!キン肉マン運命の選択肢 ~第1回超人オリンピック編~」『キン肉マン 第1回超人オリンピック編』集英社〈ジャンプリミックス ワイド版〉、2005年7月9日、ISBN 978-4-08-106898-2、350-351頁。 |
目次 |
[P 350]
格闘技は「超人オリンピック」の一種目で終わるハズだった!?
画像: 予選重量挙げ、キンターマンほか。
超人がやるのなら、ただの重量あげではツマラナイ。そこで怪獣がバーベルに!
- 『キン肉マン』といえば「ジャンプ格闘バトル漫画の黄金パターンを確立した」と言っても過言ではない作品である。そしてその格闘路線傾向が初めて顕著になったのが、今回の特集シリーズ・第1回超人オリンピック編であった。しかし意外や意外、格闘技をオリンピックのメイン競技に据えたのは偶然の出来事だった、とゆでたまご嶋田先生は振り返る。
「超人オリンピックは、当初は予選で行われたような競技だけで展開していくつもりだったんですよ。リングの上でどうこう、ということは考えてなかった。様々な競技を行う中で人数を絞っていき、それで優勝者を決めるつもりでしたね」
- では格闘技は、その様々な競技の中のひとつに過ぎなかった?
「そうですね。競技としては他にも、水泳と射撃はぜひやりたかったですね。あとは棒高跳び…棒のような超人を使って(笑)」
- まさに超人の五輪ですね。
「当時はモスクワ五輪が話題になっていたので、そういうことをやってみたいなと。でも、そこで決勝競技をたまたま格闘技にしたことが『キン肉マン』の運命をここまで変えるなんて、思いもしませんでしたけどね」
[P 351]
スペシャルマンは優勝候補の最右翼だった!?
画像: 怪我を押してテリーを励ますスペシャルマン。
この渋い活躍がせめてものお情け!? テリーを陰で支える一世一代の名場面。
- スペシャルマン…と言えばやられ役超人の代表格!そんな印象を抱いている人も多いハズ。しかし第1回超人オリンピック開始前の段階では、なんと彼もロビン・マスクやラーメンマンに匹敵するほど(?)の、強力な優勝候補だった!? 当時の状況を嶋田先生はこう語る。
「スペシャルマンはね、当時は相棒(ゆでたまご中井先生)のイチオシだったんですよ(笑)。カナディアンマンもそうでしたけど、確かにラーメンマンなどと比べると超人のデザインとしては凝っていて、見栄えもよかった。でも僕はそういう超人は、かませ犬にしたがるんです。『II世』でのガゼルマンみたいに」
- では中井先生との間で議論も?
「ありましたね。それで結局議論の末に、かませ犬に。ただ代わりに活躍させたラーメンマンが、想像以上の人気超人に成長しましたから。数年後に相棒も、あの時はああしておいてよかったな、と思い出したように言ってましたね(笑)」
友人の偶然の一言がなければラーメンマンは消えていた!?
画像: 雨の中血涙のラーメンマン。
血の涙を流す名シーン。これがラーメンマン自身の運命をも変えた。
- あの人気超人・ラーメンマンが後々のシリーズまで残ったのは、先生の友人の何気ない一言がきっかけだったという。
「準決勝後の展開をどうしようか…と悩んでいたある日、友達と何気なくご飯を食べているときにふと言われたんです。3位決定戦はやらへんの?って。それまでそんな事は全く考えていなくて、ああ、それはやったら面白いだろうな…と」
- その3位決定戦で、それまではただ怖いという印象の強かったラーメンマンの意外な人間味が描かれましたね?
「あれで読者からのラーメンマン支持票が一気に増えたんです。それまでは完全に第1回超人オリンピック編だけのキャラのつもりだったんですが、渋味のあるキャラに変貌したのは、自分でも意外な展開でした」
- もしその3位決定戦が描かれなければ?
「彼は二度と登場してなかったかも知れませんよね」
関連項目
- 第20回超人オリンピック編
- 「運命の選択肢」シリーズ